2012年1月20日金曜日

PFドラッカー365の金言より 160

<< 本文 >>  「イノベーションと企業家精神」「すでに起こった未来」「未来への決断」
コミュニティと家族は「安定」のためのものである。安定を求め、変化を阻止し、あるいは変化を減速しようとする。しかし我々は、人の手によるあらゆるものが歳をとり、硬直化し、苦しみに変わることを知っている。それは成熟による腐敗から起こる。思想と機関の破綻から起こる。自己改革の失敗から起こる。改革は解決策とはならない。
企業、政府、大学、軍隊のいずれであれ、社会的機関が継続性を維持するための唯一の方法は、それらの組織構造そのものの中に、体系的かつ組織的なイノベーションのメカニズムを組み込むことである。そうすれば、生命を失った後も生き延びる。それらのものは、目的を達しても達してなくても生き延びる。
かくして、ビジネスにおいても社会的サービスにおいても、イノベーションと起業家精神が必要となる。現代の組織は不安定要因とならなければならない。常にイノベーションをもたらすよう構造されなければならない。

(コメント)
人間は安心、安全と安定を求める傾向にあると思います。しかし、それは家庭や仲間集団に求めるものであり、ビジネスに求めるべきものではありません。ビジネスに安定を求めると腐敗が始まります。
私の顧客の中に仏壇屋さんがあります。この社長は徹底して安定を求め、変化を避けようとします。そのため、会社規模はみるみる縮小してしまいました。しかし、この業種においても、この顧客から100mほど離れた所にある仏壇屋さんは、同じ期間内に日本有数の仏壇屋さんに成長されました。
別なお客様に調剤薬局のチェーン店があります。この社長は、顧客の一層の満足のために少しずつですが業務改善をされ毎年過去最高益を更新されています。一方、私の知人の調剤薬局は儲からないと言う理由で数年前に廃業し、貸しビル業に転業してしまいました。
「安定」は家庭や仲間集団に求めるものであり、企業においては既得権を主張したり安定を求めることは禁じ手であり、企業は常に顧客のためになる改善・改革(イノベーション)にチャレンジし続けなければならないものです。
一時は世界のフィルム業界の覇者であったコダックが経営破たんする時代ですから・・・・・。

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