2012年1月31日火曜日

PFドラッカー365の金言より 171

<< 本文 >>  「産業人の未来」
いかなる権力も、正統でない限り永続きしない。いかなる社会といえども、一人ひとりの成員を組み入れない限り機能しない。産業社会にしても、それを構成する一人ひとりの人間が「位置づけ」と「役割」を与えられない限り、解体ざるを得ない。
大衆は反逆しない。しらけるのみである。自由にともなう責任から逃れるだけである。自由とは、そこに社会的な意味がなければ負担と脅威以外の何ものでもない。
われわれには二つの道しかない。社会として機能する産業社会を構築するか、自由が無秩序や圧制のうちに消滅するのを座視するかのどちらかである。

(コメント)
本文の「社会」と「産業社会」を「会社組織」に置き直してお読みください。意味深い教えだと思います。
①権力には正当性が必要である。
②各構成員の「位置づけ」と「役割」を明確にしなければならない。
自由には責任が伴う。責任を伴わない自由は無秩序か、圧制を招くだけである。
会社組織と言えども以上を踏まえて運営しなければ、いずれは崩壊してしまうか、或いは独裁体制を招いてしまうという教えであろうと思います。
PFドラッカー先生の経歴は、欧州オーストリアに生まれ、ドイツに移り住んだもののナチスの圧制から逃れるためイギリスに渡り、その後にアメリカ合衆国に移住された筈でから、自由と圧制を体感されています。先生はこの体感を会社組織にも当てはめるべきだと教えられたいのではないでしょうか?

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