2012年1月29日日曜日

PFドラッカー365の金言より 169

<< 本文 >>  「すでに起こった未来」
経済的な発展は、経済的な富ではなく、人間のエネルギーによってもたらされる。人間のエネルギーを生み出し、その方向づけを行うものがマネジメントである。
資金しかなかった所に経済的発展は見られなかった。マネジメントの力によって人間のエネルギーを結集した所でのみ、急速な経済発展を見ることができた。
経済と社会の発展はマネジメントの結果である。発展途上国など存在しない。あるのはマネジメント途上国である。

(コメント)
本文の「経済的発展」を「会社の発展」に置き直してください。
会社が成長するには資金や設備(カネとモノ)が必要です。しかし、その資金と設備を生み出すものは人間の智慧です。また資金や設備があったとしても、それを使うのは人間(ヒト)です。従って、「会社を成長させるのはヒトであり、倒産させるのもヒトである」と言えます。そして、ヒトのエネルギーを結集させてパワーを生み出すためにはマネジメントが必要となります。
ここで注意すべきことがあります。よくマネジメントとは「管理することなり」と思い込んでいる人がいます。しかし、これはマネジメントの一部しか考えていません。マネジメントは「人間(ヒト)のエネルギーを集結されること」も必要とされます。従って、どんなに管理が徹底されていても、エネルギーを終結させることが出来ていなければマネジメントしているとは言い難い状態といえます。そのため、マネジメントには「ヒトの力を集結させる目的・目標を見つけ出し、創造することが必要である」と言われます。結果として、マネジメントには①管理力(狭義のマネジメント)と②創造力が必要であるということになります。
これをもっと具体的に表現すると、「◎◎が無いからできない」「××だから出来ない」と「出来ない理由探し」をしている限りはマネジメントしていることにはならず、「どうすれば出来るようになるか」を智慧と勇気を振り絞って考え実行している状態がマネジメントしている状態と言えると思います。これをMSRでは「出来ない理由探しよりも、出来る方法探しをしよう」とスローガンにしています。色々なベンチャー企業さんや、倒産の危機に瀕した企業の再生をお手伝いしていると「出来る方法探し」の大切さを痛感する次第です。

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