2012年4月21日土曜日

PFドラッカー365の金言より  オマケの6

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人は強みを活かして初めて何かができる。何かをすることによって、何かを達成できる。

(コメント)
何やら意味難解な文章です。
ここで先生は『人は自分の強みを発揮することで、初めて自分がやろうとしていることが達成できる。しかし、何もしなければ何も達成することはできないのだから、何かをやり始める(思い考えるだけでなく、実際に行動する)ことが大切である』と教えられたいのではないかと思います。
また、「強み」に関してですが、「強み」とは絶対的なものではなく相対的なものであることにも注意することが必要です。同一人物でも、レベルの高い人たちが沢山いる中ではその人の持つ特定の能力はその人の「強み」とはなりません。しかし、レベルの低い人しかいない状況の中では、大してレベルが高くない能力でもその人の強みとなります。従って、「強み」とは自分の持つ能力と周りの人達が持つ能力の相対によって決まるものなのです。
私はこの「強み」に関しては、大学の経済学で学んだ国際取引における比較優位の法則を思い出します。A国とB国が製品(a)と製品(b)を生産していると仮定します。そしてA国は(a)(b)製品のいずれにおいても生産能力がB国よりも優れており、更にはA国内において(a)(b)両製品の生産能力を比較すると(a)製品の能力が秀でているとします。この状況下で最大成果を生むためには、A国が(a)(b)の両製品を生産するのではなく、A国は(a)製品だけを製造し、(b)製品はB国が生産することが必要となります。
人間の「強み」に関してもこれと同じことが言えます。あらゆることに優れた人がいたとしても、その人が全てを行うよりも、その人の最も得意とする「強み」を発揮できることをその人は行い、他はほかの人に任せることが最大成果を生むことになります。そうして組織のテコの原理を活用すれば、「1+1=2」ではなく「1+1>3」となるのです。
ただし、繰り返しになりますが、思い考えるだけでは何の成果も得られません。実際に行動する勇気をもち、行動を開始することが大切です。

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