2012年2月12日日曜日

PFドラッカー365の金言より 183

<< 本文 >>  「ネクスト・ソサイエティ」
起業家精神のある人は変化を当たり前のものとして見る。自ら変化を起そうとはしないが、変化を探し、変化に反応し、変化を機会として利用しようとする。それが起業家精神である。
変化を観察しなければならない。あらゆる角度から見なければならない。して機会となり得るかを問わなければならない。あらゆる変化について、本物の変化か、それとも単なる一時的な流行かを問わなければならない。見分け方は簡単である。本物の変化とは「人が行うこと」であり、流行とは「人が言うこと」である。話しにしか出てこないものは流行にしかすぎない。
そして、それらの変化を機会として捉えなければならない。最初から脅威としてしまったら、もうイノベーションは無理である。
何事であれ、目論見と違うからと言って無視してはならない。予期せぬことこそ、しばしば最高のイノベーションの機会となる。

(コメント)
一時的な流行に惑わされず、変化に気づき、変化を受け入れ、変化の中にチャンスを見出すことが大切であると先生は教授されています。
そして、末尾2行が特に大切です。自分の予想・推測・目論見と違うからといって事実を否定しないことが大切です。事実を事実として認めると、その中から自分の固定概念(思い込み)の間違いが見つかり、そこにビジネス・チャンスが潜んでいることが多いと教えられています。トヨタ自動車の「ナゼを5回繰り返す」カイゼン運動の根源はここにあるのかも知れませんネ。
そして最初に必要となる「変化に気づく」ことさえ非常に難しいことです。人間は経験が永いほど固定概念と慣習、そして思い込みに支配されていることが多いため、普段から問題意識を持っていなければ中々できることではないと思います。その結果、「人間は過去の自分の成功体験により失敗する」という格言が生まれたのではないでしょうか? 環境が変化し、状況が変わったのに、過去の自分の成功体験に拘り過ぎて失敗してしまうことは多いものです。これを防ぐにはブレイクスルー思考法が教える「個々の問題はそれぞれに特徴がありユニークである(ユニークさの原則)」を基に考えることが必要です。

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