2012年2月29日水曜日

PFドラッカー365の金言より 199

<< 本文 >> 「マネジメント・・・課題、責任、実践」
組織の目的は、凡人が非凡になれるようにすることである。
組織の精神とは、訓戒、説教、善意ではない。「実践」である。
第一に、組織の焦点は成果に合わせなければならない。組織の精神は目線の高さ(目指すべき目的・目標の水準)を必要とする。
第二に、組織の焦点は、問題ではなく機会にあわせなければならない。
第三に、異動、昇進、昇給、降級、解雇など人事の決定は、組織の信条と価値観に沿って行わなければならない。
第四に、人事の決定は、真摯さこそ唯一の条件であり身につけていなければならない。資質であることを示すものでなければならない。

(コメント)
優秀な人財がいないから良い業績が上げられないのではなく、人材を活かす組織や仕組み(凡人が非凡な能力を発揮できる組織や仕組み)が出来上がっていないから業績があがらないのではないでしょうか?具体的には、その人の強み・長所を発揮させ、その人の弱みや短所は他の人が補う仕組みを言います。
会社は訓戒を述べたり、説教したり、善意で業務を行うこものでありません。業務が遂行されるためには「実践されること」が大切です。どんなに良いスローガンや意図と言えども、実践されなければ絵に描いた餅と同じです。
①良い成果、高い業績を目指すと組織の精神も自ずと健全になっていきます。成果や業績で妥協を許していると、気づかないうちに組織が腐っていきます。
②色々な企業でご相談を承っていると、幹部の人達は発生した問題の解決に振り回されている現状を見受けます。問題が発生してから解決しようという姿勢ではなく、問題は発生しないように予防し、経営幹部はビジネスチャンス(機会)を活かすことに時間を費やすことが必要です。
③昇給、昇進、異動異動、降級、解雇は会社の信条と価値観に沿って行われることが必要です。朝礼や会議でどんなり立派な訓戒を述べようとも、従業員は人事を通じて会社の価値観・信条を理解していきます。
④人事の決定では、「能力」ではなく「真摯さ」が最も大切なものです。しかし、現実の昇格・昇給等では能力が高いからという理由でなされる場合が多々あるようです。そして数か月後に、能力は高いが真面目にコツコツとやらないということが判り、昇格・昇給の失敗を認めざるを得ないことになっています。「能力」は教育すれば引き上げることは可能ですが、「真摯さ」は生来の資質ですから教育訓練だけで身につけさせることはできません。

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