2012年3月7日水曜日

PFドラッカー365の金言より 206

<< 本文 >>  「非営利組織の経営」
組織は、それを率いることができる者を必要とする。問題はリーダーに、リーダーとしての基本的な能力があるかである。
リーダーとしての能力は
①人の言うことを聴く意欲、能力、姿勢である。聴くことはスキルではく姿勢である。誰にでもできる。しなければならないことは、自分の口を閉ざすことである。
②コミュニケーションの意欲、つまり自らの考えを理解してもらう意欲である。その為には大変な忍耐を要する。
③言い訳をしないことである。思ったほど上手くいっていないからやり直そうと言えなければならない。
④仕事の重要性に比べれば、自分など取るに足らないことと認識することである。リーダーたる者は、自らを仕事の下に置かなければならない。重要なのは仕事であって、自らはその道具にすぎないと認識すべきである。

(コメント)
大昔の体験ですが、ある会社からの相談に応じていて、その会社ではトップと社員のコミュニケーションが不足していることに気づきましたので、その旨をトップに伝えました。そうした処、そのトップは会議を開いて延々3時間、大きな声で自分で話しをし続けていました。その間は質問も受け付けません。社員は何時もの事らしくウンザリ顔で体だけ参加させていました。まるで独演会場でした。コミュニケーションの目的は相互の意思疎通にある訳ですから、これでは目的が果たせないのは当たり前です。
自らの考えを理解してもらうことは、忍耐を要するもの以外の何ものでもありません。判ったつもりでも分っていないことがおおいのです。我が子を育てる気持ちで辛抱強い忍耐をもって理解してもらうしかありません。
言い訳をするリーダーも増えています。言い訳をするのであればまだマシなのですが、リスクを冒そうとしないリーダーさえ増えています。サラリーマン化してしまい、大過なくリーダーの役割を果たそうとするのです。しかし、必要なリスクさえ犯すことを恐れるようではリーダー足り得ません。
仕事の目的達成よりも、自らの目的を優先させるリーダーは昔しからいます。我が強いタイプです。しかし、この手のリーダーは歴史が証明しているように自滅していきます。

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