2012年3月26日月曜日

PFドラッカー365の金言より 225

<< 本文 >>  「ネクスト・ソサイェティ」
現代の労働者の仕事は専門的である。余りに専門的であるが故に、ほとんどの組織において細分化されざるを得ない。従って、現代の労働者(知識労働者)を基盤とする組織にとっては、それら細分化された専門知識をいかにマネジメントするかが大きな課題となる。

(コメント)
先生はこの本文の後に、アウトソーシングできる業務はアウトソーシングして出来うる限り本業に専念するよう心がけた上で、全体をマネジメントすることの大切さを説かれています。
しかし、私はこの本文を用いて、マネジメントの重要性が高まっていることを理解して頂きたいと思います。専門的になった個々の労働者又は職務のいずれか一つがどんなに優れていても、それが本業に直結するものでなければ、それが組織全体に対しておこなう貢献は僅かなものとなってしまいましす。
どんなに上手いバイオリン奏者がいても、全体をうまくコーディネイトできる指揮者がいなければ、その楽団は良い演奏を行うことは無理となります。指揮者が重要なのです。そして、楽器を運送する運転手、舞台装置係や照明係は外注すれば良いのです。
しかし、残念ながら、指揮者は直接的な成果(音を奏でる)を上げませんから、日本の中小・中堅企業では従来から軽んじられてきました。
チームとグループは違います。チームとは「共通の目的と目標をもち、力を合わせてそのゴールを目指している集団」のことを言います。一方、グループとは「人間の集団」であり必ずしも共通の目的・目標をもっているものではなく、烏合の衆である場合もあります。グループをチームに変えるためにはマネジメントが必要不可欠なものとなります。
色々な会社のご相談を承っていて、営業部長の延長戦上で仕事をしている社長、一般社員と同じように自分一人で実績を上げようとしている部長が多いことは気にかかることです。

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