2012年3月15日木曜日

PFドラッカー365の金言より 214

<< 本文 >>  「創造する経営者」
最も重要な昇進とは、トップマネジメントが選ばれる母集団への昇進である。
本当の貢献を必要とするのであれば、それらの貢献を行った人たちに報いなければならない。人事とくに昇進の人事が、組織が信じているもの、望んでいるもの、大事にしているものを明らかにする。昇進は、言葉よりも雄弁に語り、数字よりも明確に真意を明らかにする。
最も重要な昇進とは、本人にとっての最初の昇進ではない。逆にトップマネジメントとなる最終的な昇進でもない。トップマネジメントの地位には、すでに選ばれた人達の中から昇進していく。最も重要な昇進とは、明日のトップマネジメントが選び出される母集団への昇進である。トップマネジメントが選び出される母集団に属する人達は、事業全体のために働く。

(コメント)
誰をどの地位につけるかは、会社の考えている事、やろうとしている事、価値観などを物語ります。しかし、それらとは関係なく地位を乱発している会社をよく見受けます。長年勤めた功労に報いるために・・・、昇給させてやりたいが原資がないので昇給の代わりに昇格だけさせる・・・、一時的ながら多大な功績をあげたから・・・などです。しかしながら、こんなことをしていると、いずれは会社組織が崩壊してしまいます。
地位には権限と責任が伴い、一定の役割を担うものです。その能力が無い者をその地位に着けることは、一見すると慈悲深いようですが、本当は無慈悲であり、本人のためにも、会社のためにも、また他の従業員のためにもなりません。
そして特に重要なのが、経営責任の一翼を担う経営幹部の集団に誰を任命するかです。私の顧問先は中小・中堅企業が多いので、部長職以上を経営幹部の集団と捉えるようにしています。そして、課長職以下の人達は担当した課のことを中心にその運営を図れば良いのですが、部長職以上になると担当部門の事の前に全社のことを考えることが必要となると指導教授しています。係長から課長になるときの溝と課長から部長になるときの溝は、係長から課長になるときの溝が日本と中国程度の差であるとすると、課長から部長になるときの溝は月と地球位の差があります。従って、人選することが大切です。

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