2012年3月19日月曜日

PFドラッカー365の金言より 218

<< 本文 >>  「マネジメント・・・課題、責任、実践」
プロにとって最大の責任は、2500年前のギリシャの名医、ヒポクラテスの誓いの中にハッキリ示されている。「知りながら害をなすな」である。
医師、弁護士、ビジネスマンのいずれであろうと、顧客に対して必ず良い結果をもたらすとの保証を与えることはできない。最善を尽くすことしかできない。しかしながら、知りながら害をなすことはしないとの保証は与えなければならない。顧客となる者が、プロたる者は知りながら害をなすことはないと信じられなければならない。これを信じられなければ、何も信じられない。
従って、「知りながら害をなすな」との言葉こそ、プロとしての倫理の基本である。

(コメント)
契約には請負契約、委任契約ほかの契約があります。請負契約は成果に対して責任をもつものであり、委任契約はプロセスに対して責任をもつものです。PFドラッカー先生は委任契約を前提に語られているようです。そして、実務では環境を含めた状況が刻々と変化していきますから、成果に対して責任をもてれば良いのですがそれを保証することは難しいものがあります。そのため、せめてプロセスに対して責任を負うことが必要です。そして、そのときに最低限必要となるのが上記の「プロとして知りながら害をなすな」という考え方です。
これは私のような士業に限らず、サラリーマンの人達にも要求される事柄です。宮仕えと言われるサラリーマンといえども給与というお金をもらっている限りは「プロ」なのですから甘えは許されません。

0 件のコメント:

コメントを投稿