2012年3月20日火曜日

PFドラッカー365の金言より 219

<< 本文 >> 「明日を支配するもの」「ネクスト・ソサエティ」
先進国がリーダーシップを取り続けていくうえで鍵となるものは、知識のプロとしての知識労働者の社会的地位であり、社会的認知である。
知識労働者のマネジメントはマーケティグ的な仕事である。
マーケティングの基本はこちらが何を望むかではない。相手が何を望むか、相手にとっての価値は何か、目標は何か、成果は何かである。
知識労働者の動機付けはボランティアの動機付けと同じである。ボランティアは報酬を手にしない。それ故に仕事そのものから満足を得ければならない。何にもまして「挑戦の機会」をもたなければならない。
有能な社員には挑戦的な仕事を与えることが必要である。

(本文)
現代は、昔とは違い工場労働者(ブルーカラー)が少なくなり、事務系労働者(ホワイトカラー)が増えています。そのため、ブルーカラーを前提とした労務管理・人事管理が通用しなくなっています。ホワイトカラーは無意識のうちに自らを知識労働者と認識しています。時間から時間までを製造機械に向かい合って「モノ造り」をして生活の糧を得ていたブルーカラーとは異なり、ホワイトカラーは「モノ創り」をして自己満足・自己充足・自己実現を求めています。
ただし、ホワイトカラーの中にも「指示された作業をするだけの人」と「自らが考え人間としての仕事(創造)をする人」とがいることに注意することが必要です。
生活の糧を得る為にだけ働いている人であれば報酬のことを考えればことは足りますが、自己満足・自己充足・自己実現を求める人には報酬以外のことを考慮することが必要となります。その為には彼らに対してマーケティング的な発想(その人が求めているモノ・コトは何かを探り出すこと)から労務管理・人事政策を行っていくことが必要となります。そして、自己満足・自己充足・自己実現を求める人には「挑戦的な仕事」を与えることが必要になります。
ただし、本当に自己満足・自己充足・自己実現を求める人は、他人や上司から言われなくても、自らの仕事を挑戦的なものに自発的に変えていく傾向があります。それに対して、本当はそうでない人達は仕事をマンネリ化させ惰性・慣習として仕事を継続しようとする傾向がある点には留意すべきです。

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