2012年1月3日火曜日

PFドラッカー365の金言より 143

<< 本文 >>  「現代の経営」「経営者の条件」より
二つの言葉が、あるべき組織の精神を要約する。
①「己よりも優れた者の助けを得る技を知れる者、ここに眠る」( アンドリュー・カーネギーの墓碑銘 )
②「重要なことは、出来ないことではなく、出来ることである」(身体障害者雇用促進キャンペーンのスローガン)
の二つである。

(コメント)
両方ともに組織を運営するには大変に重要な言葉だと考えています。
①豊臣秀吉公、徳川家康公、松下幸之助翁いずれもそうでした。自分よりも優れている者を使う方法を心得ていたのです。得てして人は他人に負けたくない、弱みを見せたくないと思い、我を張ってしまいまう結果、優秀な人の手助けが得られない状態になってしまいます。
私も社会保険労務士という看板を掲げて企業活性化のお手伝いをするようになってから、この性格のために何度も失敗をしました。考えてみなくても、部外者である私よりもその会社の社長や従業員さんの方がその業界のことに関しては詳しくて当たり前なのに、自分で調べたことを元に話しを進めようとするから失敗してしまったのです。その為、最近では「訊くこと」「気付いてもらうこと」を中心にコンサルティングをするように心がけています。
②「重要なことはできないことではなく、できることである」とは、「できない理由探しではなく、できる方法探しをすることが大切!! 」に結び付くものだと思います。これは私の原則です。PFドラッカー先生によれば「部下や同僚の強みを見つけ、それらの強みを伸ばす手助けをしてください」と言うことですが、松下幸之助翁によれば「弱みも反対の見方をすれば強みとなるから、強みも弱みも活かしすようにしなさい」と言うことになります。私としては、松下幸之助翁の考えを支持しています。何故なら中小企業は人材が限られており、また日本の法律では解雇は簡単にはできません。そのため、人の強みだけを活かして人を使おうとすると、折角の人材も強みが発揮できない状況では使うことができなくなり無用の長物となってしまいます。しかし、ここで松下幸之助翁の言われるように「その人の弱みを逆の見方から見て、強みとして発揮させることができないか」と考えると、人材は余すところなく使うことができ、またその人材も成長していくことができるようになると考えます。人間は磨けば光る無限の力を秘めているからです。ただし、組織の規律・規範を乱す者は組織から容赦なく排除(解雇)することをお勧めしています。
しかしながら、PFドラッカー先生の言われるこの二つの言葉が組織運営の要となるという意見には大いに賛同する処です。

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