2012年1月12日木曜日

PFドラッカー365の金言より 152

<< 本文 >>   「現代の経営」
マネジメントを評価する究極の基準は、事実上の成果である。マネジメントとは実践である。知識ではなく成果こそマネジメントの目的であり、能力の証明である。

(コメント)
この先生の教えは「成果こそが全てだ」とも読み取れますが、先生はこれにより違うことを指摘されたいようです。
先生は、「知識として知っていても、実践し成果をあげなければ、マネジメントの役割を果たしたことにはならない」と言われたいのだと思います。
経験・体験(=実践)だけでは断片的な知識しか得られず、他の事案に応用することは難しくなります。友人の経営者から成功談を聴いて真似をしても上手くいかないのはその為が多いのではないでしょうか。
経験・体験したことを体系的に学び直し、学んだことを実践して「コツ」を掴み、成果を上げることがマネジメントには必要です。そして、しかも実務では色々な体系(=考え方)がありますから、どの体系を用いて目的を達成するかを判断することも大切なことです。
最近はインターネットが普及しましたから知識を手に入れることは容易になりました。しかし、便利な時代となった分だけ、苦労を体験・経験した人が少なくなっなっています。その結果、知識が知識にとどまり(一種の屁理屈)、知識が智慧になっていない場合が多いようです。
マネジメントの役割は成果をあげることです。もしマネジメントを「管理すること」と狭義に捉えていると激変する現代社会で成果をあげることは難しくなります。成果をあげるためには、「仮説をたてて、検証し、実行する」こと、すなわち創造することが必要になります。そして、効果的な創造をするためには、体系的に学習し、実践してコツを掴み、知識を智慧にして、無条件反射的に体が動く程度に体に染み込ませることが大切だと考えます。その為には、「実践」して「苦労すること」が一番の早道のようです。何故なら、人間は失敗から多くを学ぶことができるからです。
昔しのドイツの名首相ビスマルクは「賢者は歴史から学び、愚者は自らの失敗から学ぶ」と言っています。ただし、世の中には「懲りない人々」もいて自らの失敗も他責にしてしまい何も学ばない人もいることには注意が必要です・・・・・。子供の頃、私は父から「同じ失敗を2回以上するのを馬鹿という」と言われて叱られた記憶が鮮明にあります。
いずれにしても、マネジメントは「実践」して「成果」を上げることが大切なことであり、知っていても、また資格を有していても実践して成果を上げることができなければ意味がありません。

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