2012年1月27日金曜日

PFドラッカー365の金言より 167

<< 本文 >>  「ポスト資本主義社会」
組織は成果(社会への貢献)をあげる能力を取り戻さなければならない。再建されなければならない。企業、政府、労組、大学、病院のいずれであれ、再建には3つの段階が必要とされる。
ステップ① 機能しないもの、機能しなかったもの、有益性や貢献能力を失ったものを「廃棄」すること
ステップ② 機能するもの、成果を生むもの、組織の能力を高めるものに「集中」すること
ステップ③ 半ば成功し、半ば失敗しているものを「分析」すること
再建のためには、成果を生まないものは全て廃棄し、成果を生むものは全て更に行わなければならない。うまくいっているものに集中することによって成果を高めることが大切である。

(コメント)
俗に「選択と集中」と呼ばれる組織再生の原則は、PFドラッカー先生のこのお考えから生まれました。
ただし、先生が第一ステップで「廃棄」から始められていることに注意すべきです。廃棄・廃止しなければ、本当の意味での集中はできません。しかし、既得権や利害集団、あるいは過去の慣習に阻まれて「廃棄」が一番難しく、勇気とリーダーシップが必要とされるのです。
昨年末に私は自宅の色々なものを一機に廃棄しました。いつか使うだろう、もったいない、昔使った思い出の品等々が溜まり、日常生活に支障が出る状態となっていたのです。必要かつ最低限のもの以外は残さないようにしました。そうすると、無駄なく効率的な日常生活が過ごせるようになり、快適な日々が続いています。
よく同じようなことは会社の事務所でも見かけます。資料保管ロッカーは使いもしない資料が山積みにされている、机の引き出しの中に1年以上見たことも無い資料が入れられている。これらは、いずれも業務を妨げてしまいます。
だから、組織を活性化する第一歩は「5S運動」(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)から始まると言われます。整理整頓の習慣を定着させることで、無駄なもの、機能していないものを削ぎ落とし、効率的・能率的かつ有効性の高い活動が行えるようにすることが必要です。その上で、うまくいっているもの(相対的に判断)に集中していくと、業績は自然と上がってくるようになる場合が多いのが実情です。

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