2012年1月19日木曜日

PFドラッカー365の金言より 159

<< 本文 >>  「ポスト資本主義社会」
組織はコミュニティにおいて活動する。成果はコミュニティに現れる。しかし、組織はコミュニティに埋没されることを許されず、コミュニティに従属することを許されない。組織の論理はコミュニティを超越する。
組織の論理は、コミュニティによってではなく、その果たしている機能によって決まる。組織の価値観は、コミュニティによってではなく、その役割によって決まる。
組織の論理がコミュニティの価値と衝突するとき、組織の論理が優先する。さもなければ、組織は社会への貢献を行えなくなる。

(コメント)
先生の言われる「コミュニティ」をどう理解するかは昔しからの私の悩みの種です。先生がこの箇所で引用されている事例ではコミュニティは地域社会・小集団を意味しているようですが、私は「当面において直接・間接的に利害関係にあるすべての人々(ステークホルダー)」と幅広く理解するようにしています。
しかし、『組織は「社会への貢献」によってその正当性が認められる。従って、組織の価値観は社会の中でその組織が果たすべき役割によって決まるべきものである。社会への貢献、社会の中で果たすべき機能によってその組織は定義されることが大切である。そして役割・貢献・機能に基づく組織の論理はステークホルダーの論理よりも優先すべきである』という点は理解ができます。
社会(≒ステークホルダー)へ正しく貢献していれば利益は出る筈です。一生懸命に努力しても利益が出ないときは、努力する方向性を間違えており、自らの努力が社会(≒ステークホルダー)に貢献していないのではないかと考えることが大切です。
このように言うと何やら難しいことを言っているようですが要は『人間関係や過去の慣習・やり方に拘ることなく、為すべきことを為し社会に貢献すること』が大切であるということではないでしょうか?
また、色々な会社を訪問させて頂いていると、中小・零細企業の中には「うちは特殊だから・・・」と言われる社長さんが多いのが実情です。しかし、その会社が社会の中で果たすべき役割・機能と貢献から考えると同業他社と大差ない場合の方が多いようです(稀に例外はありますが・・・)。
競争が激化し他企業との差別化の重要性が叫ばれ初めて久しいものがありますが、本当の意味での差別化要因を見つけ出すためにも、自らの組織の役割、機能、貢献を導き出す企業理念・経営方針を再考することが大切ではないでしょうか? 組織の価値観・論理が最終的に最優先すべきものの筈ですから・・・。

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