2012年1月15日日曜日

PFドラッカー365の金言より 155

<< 本文 >>   「乱気流時代の経営」
乱気流の時代は、新しい現実を理解し、受け入れ、利用する者にとっては大きなチャンス(機会)となる。従って、企業において意思決定を行なう人達に
①新しい現実を直視せ
②通念に負けることなく
③間もなく迷信となる昨日までの現実から脱却させる
ことである。
乱気流時代のマネジメントとは、新しい現実を直視することである。それは、数年前の常識ではなく、今日の世界はどうなっているかとの問いからスタートする。
そして今日、最も危険な最大の乱気流は、企業、労働組合、政府のリーダー達が抱く幻想と現実のギャップから生じている。

(コメント)
昨年3月の大震災の直後から暫らくは、誰もが事実を掴もうとしてニュースを注視していたと思います。
デジタルカメラが普及する中で、昔し銀フィルムで世界に横臥していた米国コダック社は倒産しかけているそうです。一方で(旧)富士フィルムは変貌を始めていると聞きます。
世界で躍進を続ける中国では、昔し人民はその日の生活にも事欠く状態であるのに毛沢東翁の共産主義が謳歌されていました。いまの中国に変貌を始める第一歩は、鄧小平翁が「事実求是(ジジツキュウゼ)」と唱え、リーダー達に理想理念を追求するためにも人民の生活の実態を正しく捉えることが重要だと説いたからだと言われています。
さて、会社では業界の慣習や会社の過去の習慣に囚われてしまい「そんなことはある筈がない」「こうあるべきだ」と思い込んでしまっていませんか? これでは、気づいた時には「浦島太郎」になっています。私が生業の元とする労働諸法も昔は法改正があることが稀だったのですが、今は日常茶飯事となっています。法律そのものは変わらなくても、その解釈や運用方法が微妙に変わり続けているのです。
このような乱気流時代にあっては、現実から目を背けることなく、現実を直視して、自らの進むべき道(目的と目標)を見失わないように注意し、変えるべきコトと変えてはならないコトとを峻別したうえで変化に対応していくこと、過去の成功事例や過去からの慣習や常識に拘り過ぎないことが大切です。即ち、「大きな変化には対応するが、小さな変動に振り回されないこと」「小事分別し、大事驚かないこと」が大切です。
そうすれば、乱気流の時代がチャンス(機会)の時代となります。そのためには、「危機に陥った」と考えるのではなく「チャンスが到来した」と考えて事実を直視することから始め(モノの見方を変える)
、①その為に変えざるを得ないコトは何か、②それを変えることは目的・理念・信条に照らして許されることか、と考えれば良いと思います。

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