2012年1月8日日曜日

PFドラッカー365の金言より 148

<< 本文 >>  「創生の時」
自らの強みを知り、それをいかに強化するかを知り、かつ、自らのできないこと(弱み)を知ることが継続学習(継続的成長)の鍵である。
重要なことを行おうとするときには「期待する成果」を予め書き留めておき、9カ月後に、実際の成果と比べてみることが継続的学習の助けとなる。
こ方法は、自らの強みは何かという、自らについて知るべき最も重要なことを明らかにする。何について改善が必要か、いかなる改善が必要か、更には自分には無理なこと、従って行おうとしてはならないことを教えてくれる。
イエズス会の司祭とカルヴァン派の牧師は、こうすることが義務付けられていた。そのおかげで自分は何がよくできるか、何が強みかを知った。あるいは、何を学ばなければならないか、どのような癖を直さなければならないかを知った。そして、どのような才能に欠けるか、何ができないかを知った。私自身この方法を50年続けている。

(コメント)
何かを始めるときに、当初の自分の期待を書き留めておくこと、そして、予定全体の3/4(本文では12カ月中の9カ月)の期間が過ぎたときに、自分の当初の期待と実際の途中結果とを比較してみることで、自分が出来たこと、出来ていないことをハッキリとさせることを通じて、自ら強みと弱みを明確にしていくことができるようになります。
私も出来る限りこの方法を行うようにしていますが、中々できません。普段、何かを始めるときは「期待すること」が色々とあり、かつ結構漠然としているからです。中々書き出せない、または書き出すとキリが無くなってしまうから、時間に追われる毎日の中でこの方法を中々実行することができなのです。しかし、「思い」はあっても実行し始めると「修正」が必要となることは世の常です。そのため、「当初の期待」を明確に書き留めることを通じて、「目的」(目標ではない)を明確にすることが大切です。
そして、いまは年の初頭です。日本人の習慣として、「今年1年間はこういうことをしてみよう」等という年初の所信をたてる習慣があります。今年の所信は「これをしたい」というだけでなく、それを行うことでどんなことを「期待」しているのかも「書き留めて」おき、9月末に実態との比較をすると、自らの「強み」と「弱み」を理解し易くなり良いと思います。
日本の経営の神様と呼ばれる松下幸之助翁は幹部に仕事を任せるときに「〇〇さん!!私は君に△△をやってもらいたい。君が△△をやってくれると、私は□□□と良くなり、君も×××と良くなるのだが、どうだろうか?」と、まず問いかけることから始められたそうです。この問いかけは上記のPFドラッカー先生の教えとは関係ないように読めるかもしれませんが、自らの期待と目的を相手に伝えているのではないでしょうか?相手に伝えることを通じて自らの頭の中を整理しているのではないでしょうか? ただし、松下幸之助翁がその期待・目的を書き留められていたか否かは定かでない処ですが・・・!!
PFドラッカー先生の教えのポイントは
①コトを始める前に「期待すること」「目的」を明確にすること
②「期待すること」「目的」を書き留めておくこと
③予定期間の3/4が過ぎた処で、書き留めていた当初の「期待」「目的」と照合すること
④以上を通じて、自らの「強み」と「弱み」を明らかにしていくこと
ではないでしょうか?
そして更に、松下幸之助翁の言葉を借りれば「短所(弱み)は別の角度から見ると長所(強み)として活かせる」のですから、長所を一層活かすことと同時に、短所を別な見方から長所して活かす方法を考えれば良いのではないでしょうか? 例えば、「オッチョコチョイ」という短所は「迅速さ」という長所に、「トロイ(鈍い)」という短所は「慎重さ」という長所に繋がるものがあります。このように考えることで、強み(長所)も弱み(短所)も活かせるように継続学習し続けることが大切だと思います。

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