2011年12月6日火曜日

PFドラッカー365の金言より 115

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目標が意図の表明に過ぎないのであれば価値は無い。目標は仕事を具体化しなければならない。仕事には具体的な成果、期限、担当がある。しかし、目標を拘束衣にしてはならない。
目標は絶対的なものではなく、方向を示すものである。命令されるものではなく、自ら設定するものである。未来を決めるものではなく、未来をつくるために資源とエネルギーを動員するためのものである。

(コメント)
この先生の言葉を聴いて「売上(利益)目標数値だけを決めても、それは目標を決めたことにはならない」ことが理解できると思います。
先生は、これを具体的に「航空機の時刻表や飛行計画と同じである」と言われています。即ち、定時に予定地に到着する飛行計画だけが目標ではないということです。目標到達までの過程における必要な仕事を具体化することが必要です。飛行中に飲み物や食事を提供する時刻を決めなければなりません。地上では到着予定時刻に合わせて、整備士・給油係が待機し、管制官は滑走路をあけておくことが必要です。パイロットは乱気流を避けて飛ぶこと、偏西風を上手く利用して燃料を節約することが必要です。しかし、飛行コースの計画を組んで飛行しますが、気象状況が予想外に変化すると、コースを変えたり、着陸空港を変更することが必要となります。
だから目標は方向性を示すものであり、役割分担を定めた具体的な計画が必要であり、しかも自らを拘束してしまうものであってはならないと先生は言われています。
自社の目標はそうなっていますか?
私が色々な会社の目標を拝見させて頂いて感じることは、
①具体的な計画・役割分担にまで落とし込まれていない(酷いときには数値目標しか決めてない)。
②実行の途中で状況に合わせて変更することを躊躇している場合が多い。
ということです。
ある本で読んだことがあるのですが、「中小企業や中堅企業で目標が意味のないものとなっている一番の原因は、その目標が具体的な計画(役割分担と期限)にまで落とし込まれていないからだ」そうです。
しかし、一番大切なことは、目標を基にしたどんなに素晴らしい計画も「実行されなければ意図の表明」に終わるということです。

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