2011年12月29日木曜日

PFドラッカー365の金言より 138

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今行っていることをまだ行っていなかったとして、かつ今知っていることを全て知っていたとして、今からでもこれを始めるか?を問わなければならない。答えがノーであるならば、それは廃棄の対象とすべきであり、次にそれではこれから何を行うかを決断しなければならない。

(コメント)
「今までやっていたことを漫然と過去の惰性や習慣に流されて継続しようとしてはいけない」と先生は言われているのではないでしょうか?
新しい事業を始めるとき、従来の事業はそのままにして新しい事業を始めると力の分散となってしまいます。新しい事業を加えた全体を俯瞰し、全体として最も効果があがる方法をとることが必要です。そのためには、既存事業のやり方も変更することが必要となります。
また、卑近な事務的事例ですが、建設業法の指導を国土交通省から受けたため新たな事務が発生することになった顧問先があります。ここで私が提案しているのは、従来の事務でムダな事務を廃止することです。そのためパソコン用業務統合ソフトを導入し、そのソフトの仕組みに合わせて業務改革をするように勧めています。この会社は従来は自社開発のソフトで基幹業務を運営しており、それぞれのソフトが必要な都度開発されたものでしたから互換性が全くなく、入力・保管他で二度手間が発生しているのです。しかも市販の業務統合ソフトを導入すれば、この会社でシバシバ発生している機密情報漏えい問題(セキュリティ対策)へも対処することができるようになります。
新事業のベース、新事務管理のベース、いずれにしても新しいことを始めるときには過去のやり方を全体として見直すことが必要です。しかし、得てして新しいことばかりに関心が集中してしまい、廃棄することを忘れてしまっているのが人間の性のようです。
また、新しいことを始めるときに限ることはありません。日本の格言に「日々新たなり」というのがあります。先生はこの格言に通じることを指摘されているようです。過去の惰性に流される来なく、日々新たな気持ちで仕事・事業に臨むことで新たなやり方・考え方の発見ができる筈です。
年の瀬も後数日に迫りました。新たな気持ちで新年が迎えられるように、新たな年に新たに始めようとするモノ・コト以外は廃棄するようにしましょう。

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