2011年12月27日火曜日

PFドラッカー365の金言より 136

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「真摯さ」を絶対視して、初めてマネジメントの真剣さが示される。それはまず人事に表れる。リーダーシップが発揮されるのは真摯さによってである。範となるのも真摯さによってである。
真摯さは誤魔化せない。
範とすることができない者を高い地位につけてはならない。

(コメント)
「真摯さ」とは「真面目でひたむきなこと」(by広辞苑)という意味です。
PFドラッカー先生は、ここではリーダーの絶対条件として「真摯さ」を挙げられています。リーダーは自分が能力不足であれば、能力のある部下を使えば良いのです。しかし、リーダーに真摯さが欠如していると、能力ある部下も直ぐにやる気を失ってしまいます。アメリカの鉄鋼王と言われるカーネギーの墓石には「自分より秀でた者を使う術を知る者、ここに眠る」と刻まれているそうです。
そして別な書籍で先生は、「真摯さ」はリーダーに限らず一般社員にも絶対的に必要なことだと指摘されています。入社面接をするときに絶対条件とすべきは「真摯さ」であり、これが欠如している人はどんなに有能な人材でも入社させるべきではないと言われています。私は仕事柄から新規採用面接の相談を受けますが、ほとんどの会社が「真摯さ」よりも「能力」を優先させてしまっているのが現実です。「真摯さ」から「相互の信頼関係」が生まれますが、「真摯さ」が欠如していると「信頼関係」は生まれず、信頼関係が欠如している状態では組織が組織として機能しなくなるからです。ましてやリーダーに「真摯さ」が無ければ組織が組織として機能しなくなってしまいます。
組織とは「1+1>2」と機能し、単純合計よりも大きな総和を生み出すべき道具ですが、「真摯さ」の欠如により「信頼関係」が無い組織では、余分な仕事ばかりが増える結果として「1+1≦2」となってしまうのです。
「真面目にコツコツとひたむきに自分の役割を果たす努力を継続するか」は組織を構成するメンバー全員に必要不可欠な要件です。
実際に色々な企業からご相談を承っていて、自らの役割に対する真摯さに欠如している人をリーダーにしている為に問題が発生している場合が多いようです。

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