2011年12月9日金曜日

PFドラッカー365の金言より 118

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社会的な事象の中で、真に意味あるものは定量化になじまない。
統計的に意味あるものとなったときには、もはや未来にかかわる事象ではない。現在にかかわる事象でさえない。過去にかかわる事象になっている。
数字で表すことはできないが10年以内にあなたの会社・組織に重要な影響を与えるであろう、まだ定量化の段階にいたっていない特異な事象を1つあげてください。それを機会として利用してください。

(コメント)
他人に説明するとき、主観的にならず客観的に説明するためには数字を用いること(定量化)が必要です。しかし、数字にできるということは、既に誰かが経験したことだから数字として測定できる訳です。その現象の要素・要因がまだよくわからない段階での定量化は難しいのです。
従って、「あなたの未来に影響を与えるが誰も経験したことが無いこと」は定性的に把握するしか方法はありません。ただし、代用数値で自分なりに測定し、その代用数値で他人に説明することは可能です(組織で人に協力してもらう為には、その人に説明する必要があるので代用数値を用います)。
そして、代用数値でしか他人に説明できない事象こそが「将来の差別化の源」となります。自分達の将来に大きな影響を及ぼしそうだが測定すべき数値が明確でない事象の中から重要なものを選び出すことがこれからは大切です。
顧問先からお話しをお聴きしていて、顧問先の人が定量的に上手く表現できないとき(定性的には理解されているとき)、そこに他社と差別化する要素・要因が潜んでいることが多いと思います。これをコーチングしながら上手くマトメることができると、その企業独自の素晴らしい戦略が出来上がります。
即ち、PFドラッカー先生が言われるように「未来を予想する」のではなく、その人の中で「既に起こっている未来」を探し出すことから経営戦略立案は始まります。

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