2011年9月18日日曜日

PFドラッカー365の金言より 36

心得るべきマーケティング上の教えが4つある。
①極端な安売りをして、顧客の関心をお金で釣ろうとしてはならない。
②製品がもつ機能の市場を考える。
③本来は顧客となっても可笑しくない筈なのに顧客になっていない人達(=ノンカスタマー)を含むあらゆる顧客をマーケティングの対象とすること。
④人口構造の変化を利用すること

(今回は意味を判り易くするため本文そのものを添付しました)
①最も重要な心得は、顧客を買収しようとすることなかれである。韓国車エクセルが良い例である。エクセ自体に問題はなかったが、余りに価格設定が安すぎたため、販売促進、アフターサービス、ディーラー網整備、車自体の改善に使える資金が無くなってしまった。
②「製品がもつ機能の市場を考える」ことは、「製品を定義」することに通ずる。日本企業によるファックスのアメリカ市場制覇が良い例である。日本企業は、ファックス機器にどのような市場があるかとは考えなかった。ファックス機器が「行えること」にどのような市場があるかを考えた。宅急便事業の成長を見て、既にファックスの市場が存在していることを知った。
③自社の既存顧客だけでなく、市場におけるあらゆる顧客についてマーケティングを行えである。
④人口構造の変化をマーケティングの機会にせよである。

(コメント)
確かにドラッカー先生の言われるようにマーケティング活動を行うことが理想的だとは思います。しかし、現代社会においては、他社と差別化のための「戦略」が重要であり、戦略のために「意図的に行わないこと」も必要となると考えます。
①に関しては、アフターサービスを行わない代わりに価格を安くする、ネット販売するので意図的にディーラー網は整備しない等の意図的な戦略を立案する。
③に関しては、意図的に一部の市場に対してだけマーケティング活動を行い、他の顧客は後回しにする、または全くマーケティングしない。
などがあります。ただし、カネ(安売り)だけで顧客の関心を釣ろうとしても長続きはし得ないこと、市場の一部に対してだけマーケティングを行う前に全ての市場を鳥瞰し自社製品の戦略を考慮することが必要であることには変わりありません。
②と④に関しては現代でもそのまま通用するのではないかと考えます。

0 件のコメント:

コメントを投稿