2011年9月19日月曜日

PFドラッカー365の金言より 37

マーケティングの理想は販売を不要にすることである。
あなたの製品は顧客の本当のニーズに応えていますか? マーケティング上の問題の根は
そこにある。

(コメント)
「売る努力をしなくても、顧客の方から買いに来てくれること」が理想的です。
広島の老舗で長崎堂というお店があります。ここのバターケーキは逸品です。ベーシックでプレーンな味だが美味しいのです。亡くなった母は、遠方から客があるときには朝6時頃から店の前に並びに行って購入していました。「午前中も遅い時間になると売り切れとなってしまう」と母は言っていました。
「放っておいても売れていく」「品不足(欠品)となる」が、大量生産すると味が落ちるので沢山は造らない。まさに、最適規模を維持して、マーケティングを不要にした(自分達はつくることだけを考えている)販売方法だと思います。
マーケティング活動をしなければ売れなくなったとき、既存製品の販売促進を図ることだけでなく、顧客ニーズを再考して既存製品のリストラクチャリングをしなければならないのではないでしょうか?
例えば、日本酒!! 一般の人が考えると、日本酒の味はいつも同じと考えがちでずか、実は売れている日本酒は、時代の味覚の好みに合わせて味を変えているのです。あっさりした味が好まれるとき、辛口が好まれるとき、その時々の味覚の潮流に合わせて、最終工程の調合段階で味の調整をすることで、顧客の好みに合うようにブレンドしています。だから、美味しい日本酒はいつも美味しいのです。
伝統に基づく産業ですら、こうしなければ生き延びられないのですから、そうでない産業は尚更のことではないでしょうか?
自動車のメルセデス・ベンツの有名な社訓ですが「伝統を守るために変えていく」というのがあります。ここで大切なことは、「変えて良いもの」と「変えてはならないもの」とを正しく識別することだと思います。

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