2011年9月22日木曜日

PFドラッカー365の金言より 40

通常、コスト削減は、「どのようにしてこの活動の効率を高めるか」を考えることから始まる。
しかし、これは間違いである。「この活動を止めたら屋根は落ちるか?」を考えなければならない。
顧客価値に貢献しない企業活動、製品機能は縮小するのではなく廃棄すべきである。
コスト削減に成功している企業では、必要に迫られるまでコスト削減を待つことはない。そうした企業は、コスト削減を日常の仕事に織り込んでいる。体系的な廃棄を日常の仕事にしている。そうすることで抵抗を回避することに成功している。

(コメント)
ドラッカー先生は、体系的に、日常的に、「計画的廃棄」をいるように勧めていらっしゃいます。
部分的な改良やカイゼンでは事態を抜本的に打開することはできないからです。しかも、必要に迫られた「変革の受動者」ではなく、自らが主体的に計画的に廃棄する「変革の能動者」となることが大切であると言われています。
これをするためには、日々の活動に対してマンネリ化することなく、「何のためにするのだろうか?」と目的を明確にすることが必要です。これはブレイクスルー思考法の原則でも言われている大切なことです。
そして、価値(特に顧客にとって)が無い、無意味であると判断されるモノ・コトは縮小するのではなく計画的に廃棄(止める)することが大切です。

会社存続が危なくなった企業の再生をお手伝いするときに痛感することがあります。顧客(市場)ではもはや通用しなくなったコト・モノを自らの価値判断で惰性的に続けていることが多いのです。このような場合には、現状を改善し打開して業績の向上を図るよりも、一端は事業規模を縮小(一定ラインまで撤退)することで、顧客(市場)で通用しなくなったコト・モノを継続できなくさせる(=計画的に廃棄させる)ことが一番の特効薬となります。ただし、「計画的」であることが必要です。

0 件のコメント:

コメントを投稿