2011年9月28日水曜日

PFドラッカー365の金言より 46

企業が成長するほど、財務見通しの欠如が命取りになる。
ベンチャー企業は幸運に恵まれると急成長を始める。だが一年半後に挫折する。
①今日必要な現金がない
②事業拡大に必要な資本がない
③支出、在庫、債権を管理できない。
これらの病は同時に起こる。たとえ一つであっても健康を損なう病である。財務上の危機はひとたび起こるならば、立て直しに非常な苦労と苦痛をともなう。
必ず財務計画を立ててください。

(コメント)
「企業規模が大きくなるほどお金持ちになる」と安易に考えている人は多いようです。しかし、企業が成長し始めると、それまでよりももっとお金が必要となります。丁度、成長期の子供は老齢期の老人よりもお金が沢山必要となるようなものです。それを上手く予測し、計画化することで、コントロールする必要があります。
私は大昔に銀行員でした。そのときに受けた営業教育では、「新規融資先を探すときには売上が伸びている先を探せ」と教えられました。何故なら、売上が伸びている企業は必ずと言って良い程お金が足らなくなるからです。
私は現在は社会保険労務士ですが、このときの経験を活かして、希望される顧問先には試算表を社長にとって見易い書式に作り直し、キャッシュフロー計算書(≒資金繰り表)と一緒に、その「変化の原因」を究明するようにしています。ただ、このサービスを始めてわかったことは、世の中には試算表の利益額しか見ていない社長が多いという事実です。そして、この種の社長に言えることは「試算表で利益が出たということと、お金が増えたということは違うものだ」ということをご存じない場合が多いのです。
因みに、銀行員時代の同僚は、銀行を止めて東京でこのサービスだけでメシを食べています。

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