2011年11月13日日曜日

PFドラッカー365の金言より 92

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意思決定とは行動を約束することである。起こるべきコトが起こらなければ、意思決定を行ったことにはならない。しかし、ほとんどの場合、意思決定する者と行動する者とが同一人物ではないことが多い。
従って、誰かの仕事として期限を定めない限り、いかなる意思決定もないに等しい。良き意図があっただけに終わる。誰かの仕事として期限を定めない限り、いかなる意思決定も無いに等しい。

(コメント)
色々な企業をお手伝いしていて、これはよくあるコトです。
例えば、現在お手伝いしている建設業の会社は、先月中頃に国土交通省の調査をうけ、見積書ほかの書類の不備を指導されました。そこで、この会社は早速、委員会を設立して問題解決にあたることにしました。そして国土交通省の人が参考として与えてくれた見積依頼書の内容妥当性をある部長が検討することを決めました。それから2週間が経過しましたが、部長は日常業務に追われて第二回委員会までにその修正案を考えていなかったのです。結局、第一回委員会で「見積依頼書を今後は発行するようにしたい」という意図があっただけで、第二回委員会では何の成果も上がらないことになってしまいました。尚、このときに、この会社の会長が激怒されたことは言うまでもないことです。
結局、この場合は「いつまでに」を決めていなかったことに原因があります。
一般的には「5W1H」が大切と言われますが、各企業のご相談に応じていて「誰が」「いつまでに」さえ決めていない場合が多いようです。そのため、私は色々な会社のお手伝いをしていて、組織行動の基本が出来ていない場合(これが大半です)には、『「誰が」「いつまでに」を決めてください』と繰り返し言い続けることが多いのです。「5W1H」など難しく複雑なことまで考えたり決めたりしなくても良いから、最低限の2H「誰が」「いつまでに」を徹底しないと、役割分担して仕事を進める組織活動は成果を上げることができなくなります。そして、「本当は〇〇〇したかったんダ!!」と言い訳をして、良き意図があったこと(絵に描いた餅)を事後説明することになってしまいます。

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