2011年10月8日土曜日

PFドラッカー365の金言より 56

(4-1)ニッチ戦略の中の関所戦略>・・・先生はニッチ戦略として「関所戦略」「専門技術戦略」「専門市場戦略」を挙げられています。
ニッチ戦略は小さなニッチ(隙間、適所)での独占を目指す。ニッチ戦略の一つである「関所戦略」では、プロセスの一部として不可欠の部分を探す。プロセス全体から見れば、問題にならないコストのものである。しかし、余りに売上が小さい為に、競争相手が入ってくる余地がない。


(コメント)
中小企業は「ニッチ戦略を取るべきである」として有名になったニッチ戦略ですが、その中の一つの戦略である「関所戦略」です。
これは製品・サービスを提供(生産)するために必要不可欠な工程で必要となる資材市場を独占してしまうことです。
①この工程が必要不可欠であることが絶対条件となります。
②この資材の全工程に占める費用比率は低いものであることが必要(高いと大手他社が参入してくる)です。しかし、市場を世界規模等で広くとらえて(必要不可欠な工程だから広く捉えることができる)市場を大きくすることがてきます。
その工程が全工程に占める費用比率は低くても、その工程が必要不可欠な工程であり、かつその市場を独占していると、市場を世界に向けて広げることができます。結果として、他社にとっては市場規模が小さく見えても(費用比率が低い)、その企業にとっては市場規模は大きく魅力的なものになります(広範囲な世界市場と独占)。
ニッチ戦略としては、医療における薬剤・機器、ビル建設における電話通信設備(ゼネコンにはビル建設費用は魅力的な市場だが電話設備は単価が低いので魅力的ではないなどが考えられ、その中の医療における薬剤・機器を「関所戦略」の事例として先生は挙げられています。

0 件のコメント:

コメントを投稿