2011年10月13日木曜日

PFドラッカー365の金言より 61

(本文)
仕事ができる組織は、仕事を楽しんでいる。
しかし、組織には重みがあり、その重みのために問題志向となり、問題解決に追われる。成長の利用に長けた組織は余りない。
成功の展開が機会志向の体質をつくりだす。組織も伸びる。
仕事が好きで、かつ楽天的であれば、それだけで組織の空気は違ってくる。

(コメント)
色々な会社のご相談に応じていて思うことは、解決すべき問題(発生してしまった問題)を解決するために翻弄させられる会社が多いということです。
しかし、会社が成長するためには、「問題解決」ではなく「課題解決」に時間を費やすことが大切です。課題とは、「あるべき姿」と「現状」とのギャップをいい、このギャップを自らが積極的・主体的に目標と計画を設定して解決していくことが必要となります。
私は、職業柄、従業員との個別労働紛争解決のお手伝いをすることが多いのですが、このお手伝いをして問題が解決した後には「今後は問題解決ではなく課題を見つけ出しその課題を解決することに時間を費やすようにしましょう」とアドバイスしています。
そして、課題を解決していくためには、計画性と主体性が大切なのですが、同時に「機会(チャンス)」を活かすことも大切なことです。自らの意思で解決できる課題は予め計画的に解決していくとしても、どうしても解決できない課題が残ってしまいます。このようなときには「時間を味方につけて、焦らずに、機が到来したときに一機に解決する」ことを心がけることが大切だと考えます。
そして、その「機」は「何か他のことに成功したとき」に潜んでいる場合が多いようです。昔しから「運が向いてきた」などと言われますが、これは「流れ」と「機」を意味しており、その「流れ」と「機」を最大限に活用して課題を解決していくことが必要です。
これが出来るようになるためには、先生が言われるように普段から「仕事が好き」で「楽天的」であること(発生してしまった問題に振り回されるのではなく、解決すべき課題を主体的に解決していくこと)が必要となると考えます。
問題発生が多い会社は、得てして問題がないときには課題を見つけ出そうとはせず、問題が無いことに安心してしまい、前向きなこと(課題の発見と解決)を何も行っていない場合が多いようです。或いは、問題が多すぎて、または問題に拘り過ぎて、問題に振り回されて課題を見つけ出すユトリを無くしている場合も多いようです。このような場合には、思い切って「楽天的」になり、緊急性のない問題は放置し(時間が解決してくれると考え)、課題の発見と解決に努めることで、前向きな楽しい仕事ができる会社となるよう心がけることが必要と考えます。

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