2011年10月21日金曜日

PFドラッカー365の金言より 69

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組織は人を変える。否応なしに変える。成長させたり、逆にいじけさせたりする。
人を育てることについて、我々はかなりのことを知っている。とくに、何を行うべきでないかについて良く知っている。行うべきでないことの方が、行うべきことよりもわかり易い。
人を育てるためにやってはならないこととは

①不得意なことで何かを行わせてはならない。礼儀、態度、スキル、知識は学ぶことができる。だが、個性を変えることはできない(だから、入社させるときに、技能や知識ではなく人柄"真摯さ"に着目して人選する必要がある)
②近視眼的に育ててはならない。人を育てるということは、スキルを身につけさせるだけではなく、人生にかかわることである。従って、仕事は人生の目標に合わせなければならない。
③エリート扱いしてはならない。重要なことは実力であって見込みではない。要求は厳しくしなければならない。
人材の育成にあたっては、
①その人の強みに焦点を合わせなければならない(強みに焦点)。
②その上で、要求を厳しくしなければならない(高い水準の要求を厳しく)。
③そして、時間をかけて丁寧に評価しなければならない(定期的に話し合い評価する)。


(コメント)
色々な企業のご相談を受けていますが、300人規模程度までであればトップが従業員の一人ひとりとお酒抜きの場で最低限でも年に1回は時間を割いて(1人15分程度でも良い)面談し、話し合っている企業は人材が育ち、企業も順調に成長し続けていることが多いようです。300人を超える場合は社長や専務などの主要取締役が分担して従業員との面談をすることが必要です。メールや電話あるいはテレビ電話では補えないものが、面談にはあります。
「忙しいから」という理由でこれを行わない企業は、人材が思うように育たず、人間関係もギクシャクしていることが多いようです。教育を専門とする学校でも中々上手くいかないのが実情ですから、素人である会社の総務部に任せても人財が育つ筈がありません。
「どんなに良い機械や豊富な資金があっても、それを上手く活用できる人財がいなければ、その企業の繁栄は長続きしない」と言われるように、「企業は人なり」です。
人材が人財となり、正しい方向性をもって成長し続けるように最低でも毎年1回の直接面談をトップは行うことが大切です。これはトツプの「重要な仕事」の一つと認識すべきです。

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